菌床しいたけとは
1 菌床しいたけの普及
 
 キノコ類の人工栽培では、現在、しいたけを除き、原木を用いないいわゆる菌床栽培がほとんどを占める。
 菌床栽培とは、しいたけの場合、広葉樹のオガ屑(ノコ屑)と少量のフスマ、糖類など、栄養源を混合して固めたブロック状ないし円筒状の培地をいう。

(1)意外と古い菌床栽培のこころみ

 菌床しいたけの歴史は意外に古く、昭和四十五年頃から一部の研修者、研修期間で試験されていたが、当時はまだ原木が比較的安価に入手できたから、しいたけ栽培といえば原木栽培を指した。
 しかし、その後、原木普及が進行し、それにつれて原木価格が年を追って上昇した。
 また、品質面でも、厚皮のものや形質の良くないものの自給がふえた。最近では、原木の奥地化、伐り出し労働力の不足に、運送事情の悪化という要因が加わって、原木問題はしいたけ産業のネックとなっている。
 一方、原木栽培は、高度化した技術社会、バイテク時代の農業にあって、作業は決して楽でないことや生産者の高齢化、後継者不足の進行とともに労働力の、問題が大きな課題となっている。

(2)急増する菌床しいたけ

 こうした背景の下に、昭和五十年代の末頃から、菌床しいたけの研究、開発が種菌メーカーや食品企業、公立の試験会場などによってさかんに進められるようになった。



2 菌床しいたけの反応と評価


(1)期待する声が多い生産者・業界

 このように、原木不足と高齢化、後継者不足を背景に急伸した菌床しいたけであるが、それに対する反応、評価はどうであろうか。
 それは、菌床しいたけに関与する立場でさまざまであり生産者の間では、原木問題に悩まなくてすむ、重労働が少ない、ある程度高年齢でも出来る、作業がきれい、後継者を育成しやすい、計画生産・計画出荷が出来る、回転が速い、収益面で期待できる、時代の流れである、などと評価する声が比較的強い。
 行政の立場としては、数年にわたり業界の動向を見続けていたようであるが、国は最近、キノコ菌床を種苗法上の種菌として取り扱うことが適切であるとの判断を下したもようであり、いわゆる玉の製造管理基準を制作する動きにあるといわれている。
 卸売市場の荷受け業者や量販店などの流通業者は、その性格上当然積極派が多い。菌床しいたけはハウス内で栽培され、定量、低品質、低価格の販売が可能であるから、これを支援するのは当然であろう。

(2)消費者も問題をなくそう

 さて、肝心の消費者であるが、ファミリー・レストランなどの外食産業では、同様の理由で菌床しいたけを歓迎している。また、菌床しいたけはいわゆるしいたけ特有の香りが少ないことから、若い層や女性にも抵抗が少なく、洋食メニューにも合わせられる点でも評価が高い。家庭消費者のの場合、品質が一定基準に達していれば、特に菌床しいたけである旨の表示がないかぎり、その選択は価格に委ねられているのが実情である。



3 栽培形態と作型


(1)自然栽培方式

 自然栽培方式は、気象や環境条件に影響されながら簡易ハウスの中で、菌床からしいたけを発生させる栽培である。
 栽培に使用する菌床は、生産者自身が製造し発生させる場合と、菌床製造業者又は農協等の培養センターから菌床を購入して発生させる場合と二つの形態がある。栽培の時期は真夏の七月、八月、九月を除いた秋から翌年の初夏にかけて行われている。この方法は、経費がかからない上にしいたけが無難に発生するので、取り組みやすい栽培方法である。

(2)空調栽培方法

 一方、空調栽培方法は、温度や湿度が調整できる施設内で栽培をするので、倍養から発生するまで一貫して管理が出来る。したがって、一年中栽培する周年型が多い。なかには十月から三月までの冬時期のみ行う栽培者もいる。
 なお、自然栽培、空調栽培ともその中でいくつかの方式があり、作り方の基本は同じであるが、種菌の性質、培地の調整、発生させ方など微妙な違いがあり、それぞれの方式の特徴となっている。


       シイタケの標準成分表(可食部100g当たり)

水分
(g)
蛋白質
(g)
脂質
(g)
炭水化物 灰分
(g)
無機質 ビタミン
糖質
(g)
繊維
(g)
カルシ ウム
(mg)
リン
(mg)

(mg)
ナトリウム
(mg)
A
(?)
B1
(mg)
B2
(mg)
ナイアシン
(mg)
C
(mg)
生しいたけ 91.1 2.0 0.3 5.3 0.9 0.4 4 26 0.4 3 0 0.07 0.24 2.4 0
乾しいたけ 10.3 20.3 3.4 52.9 8.9 4.2 12 270 4.0 19 0 0.57 1.70 19.0 0




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