小国フォルケホイスコーレ設立のお知らせとお願い

OGUNI FOLKEHOGSKOLE          1999年 春

《設立にあたって》
 豊かな大自然の懐に抱かれたとき、私たちの心は何と安らぐでしょうか。雪深い冬は季節のうつろいを確かなものとし、命の芽吹きは喜びを与えてくれます。
  ゆったりとした時間の中に身を置き、土を耕し土に触れる生活を共にしたいと願い祈ってきました。ひとりがひとりを大切にし合うところ、自らの食べるものを自らが作りだすところ、希望を語り、弱さと痛みを共有し合うところ、そして、自分が自分であるところ、そんな場所をめざして、ここ飯豊連峰のふもと・大石沢に小国フォルケホイスコーレ(以下小国フォルケ)を設立します。


《小国フォルケってどんなところ?》
☆小国フォルケは1年制です。(事情によっては、2年以上の生活も可能です。)
☆塾生の人数は少人数で、スタッフと家族のように生活を共同で行います。
☆夏は緑にあふれ、冬は2メートルにも及ぶ雪に包まれる豊かな自然の中での
 生活を通して、一人ひとりがじっくりと人生の意味を考え、自分とは何かを探す
 場所です。
☆疲れている人はゆっくりと休み、人として生きる本来の元気を取り戻すための場所です。
☆大人が決めた、こうあらねばならないというような枠を取り払い、自らの中にある
 学ぼうとする意志、また、成長しようという気持ち、こういった見えない力を大切に
 します。スタッフはそれに対しての協力と援助をします。
☆米、野菜つくり等の農作業や、建築、食事づくり、食品加工、また、冬は雪掘り等
 の仕事を皆で行います。
☆施設や楽器などは十分ではありませんが、音楽を楽しむこと、また希望者には、
 ピアノ、作曲などの学びもできるよう準備しています。また、自然を生かしたいろい
 ろな活動を考えています。
☆設立の趣旨に賛同し、共同の生活をすることのできる人であれば、どんな人でも
 塾生となることができます。今、学校に行っていない人も歓迎します。
☆小国フォルケは、多くの北欧のフォルケホイスコーレがそうであるように、聖書の
 みことばを土台にしています。力なき私たちスタッフを励まし、支えていてくださる
 のは、主イエスキリストです。塾生に信仰を強要するようなことはありませんが、
 聖書に語られている言葉に耳を傾けようという気持ちは大切です。
☆建物の多くは、これから塾生の人たちとスタッフで一緒に建てていきます。
☆ノルウェーなどのフォルケホイスコーレと、交流をしたいと考えています。
☆ 2000年5月から始めたいと思っています。期間は5月の連休明けから、翌年
 3月第1週までを考えていますが、現在検討中です。(費用なども検討中です。)
☆いっさいの資格は与えられませんが、あなたの人生にとって、ほんとうに大切な
 ものに出会うことができるかもしれません。
 (小国フォルケはこれから作っていく場所ですから、ここに書かれていることは、
  こんなところを共に作っていきたいという、私たちスタッフの願いです。)

《なぜフォルケホイスコーレ?》

フォルケホイスコーレは、約150年前にデンマークのグルントヴィの提唱で始まり、北欧に広がった小さな規模の自由な学校です。
 私は、17年間の教員生活のあと、家族と共にノルウェーのフォルケホイスコーレに1年間(977年〜98年)学びました。そこで数々の豊かな出会いと経験をさせていただいたことが、ちょっと覚えにくいフォルケホイスコーレという名でこの営みを始めることの一つのきっかけです。
 小国フォルケは極めて小さな生活共同体であり、毎日授業があるような、いわゆる学校ではありませんから、形の上ではずいぶん北欧のフォルケホイスコーレどは違う点も多いのですが、『生のための学校(場所)』をめざすという点、また、非暴力で、土に根ざし、キリストの福音信仰によってたつという点において、共通の精神があると信じています。
 日本では、北海道の瀬棚に「瀬棚フォルケホイスコーレ」があり、10年近い歩みを続けていますが、小国フォルケは、この瀬棚フォルケに似た営みになると思います。


《フォルケホイスコーレとは?》

 かつては国民高等学校と訳されたが、実際は民衆の学校、大学の意。デンマークのグルントヴイの提唱で、約150年前に農民学校として始まった自由な学校。グルントヴィは詰め込み中心の学校を「死の学校」、フォルケホイスコーレを「生のための学校」と位置づけた。卒業しても何の資格も与えられなかったが、今では北欧5カ国に400以上のフォルケホイスコーレがある。最近はアメリカ、アフリカ諸国などに加えて、日本にもフォルケホイスコーレができている。(北海道の瀬棚ほか)
一つの学校の人数は20人から100人程度で、17歳〜20歳位の若者が多いが、私のような年齢の外国人にも門は開かれている。1年制、全寮制。日本では、内村鑑三、賀川豊彦、また、開校当時の東海大学、玉川大学などにも影響を与えている。清水満著「生のための学校」フォルケホイスコーレの世界(新評論社)に詳しいです。


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