買ったしね。
フランス料理において、素材を丸ごと使って料理を作り、
それをお客さんの目の前で取り分けてゆく、という技法のことを、
「切り取る」「切り分ける」という意味のフランス語で「デクパージュ」といいます。
チキンの丸焼きとか、あるいは大きな魚を丸ごと1尾使った塩釜焼きとか、
そういったものを考えていただければイメージが伝わりやすいでしょうか。
見た目の美しさ、楽しさも料理の大切な一要素であるフランス料理の、
ある種真骨頂とも称するべき技法だと言えるでしょう。
スーパーで、ソーセージの焼けるいい匂いにつられて
フラフラと試食コーナーへ近づいていったところ、
先客が明らかに丸ごと1個食べてたのに
僕にはすごい小さく切り分けられて渡されたので、
あの試食係マダムはフレンチの鉄人であった可能性があるのです。
ついデクパージュが出たんだ。いつもの癖で出たんだ。
意地悪とか、客を選り好みして贔屓してるとか、
僕の買いそうにもない貧乏オーラを感じ取ったとか、
そういうようなことのせいではないんだ。特に最後のでは断じてないんだ。
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