日本入国のための ’犬の検疫情報’ 〜トーマスくんの場合〜

最終更新日05年3月22日

 はじめに

 何らかの理由で海外生活をしていた方が、ペットと一緒に入国する場合や、海外から動物を輸入する場合、検疫という大きな関門を通らなくてはならないこと、ご存知の方も多いですよね。

検疫が必要な動物の種類、国による係留期間の違い、費用、などの様々な条件は、年々変更されているようですので、トーマスくんの例を、一つの体験談として、参考にしていただけたら幸いです。

 検疫係留期間中、シャンプーや、十分な運動などさせてもらえないという、悪いイメージがありましたが、それも、期間中、動物たちのお世話をする機関が民営化されたらしく、90年代半ばに大きく改善されたようです。

 それでは、トーマスが、アラブから日本へ来日した場合のことを例に、これから家族を輸送する方へ、参考になるように、輸送&検疫の時のことをご紹介したいと思います。 

 トーマスの来日は99年の末でした。04年末から施行の新法のもとでの扱いとは違う部分が多いです。チップの装着、予防接種後の期間など準備の仕方によっては、日本到着後、ほとんど係留なしで解放してもらえるようになるそうです。詳しくはこちら↓をご参照ください。
http://www.maff-aqs.go.jp/ryoko/newquarantine/newquarantine.htm 

なお、2005年6月6日までは、移行期間として、経過措置が設けられています。 新制度での輸入も選べます。詳しくはこちら↑

では、ご家族、ワンコも頑張って下さい!

 〜流れ〜(下線をクリックするとジャンプします)

航空会社で (別送か手荷物か、

獣医師のもとで(健康相談、予防接種、書類作成

ゲージのこと

検疫所に連絡(検疫予約、必要書類のこと、係留中の世話のこと

出発 (タグのこと、食事、トイレのこと 

入国、検疫所へ

検疫終了後


飛行機輸送にそなえて

航空会社で

貨物扱い=別送品か、手荷物扱いによって、手続きが変わります。いずれにしろ、帰国の日が決まったら、家族のチケットと同時に犬の輸送の予約をお忘れなく。
飛行機に乗せることのできる動物の数には制限がありますし、サイズが小さいなど、条件が揃えば、(ゲージに入れることが条件ですが)、機内持ち込み手荷物として、超過料金を払うことで、一緒に客室に乗れる場合もあるようです。 お使いの航空会社に問い合わせてみて下さい。航空会社の対応も、年々変わっているようですので、知人が大丈夫だったと、たかをくくらず、まず問い合わせを!

・手荷物扱いにする場合、ご家族と一緒に飛行機に乗り、ご家族の手で、検疫所窓口まで運び、ご自身で検疫申し込みをすることが出来ます。 帰国時、お忙しいとは思いますが、できるだけこれをお勧めします。

別送にする場合 荷物として到着した動物を、検疫所まで運び、書類をそろえて検疫申し込み(ハンドリング)をする人手の確保が必要です。 航空会社で契約しているハンドリング会社があるはずですので、チケットオフィスで申し込むことを、どうぞお忘れなく。

 我が家は、現地出国前には、ホテル暮らし(犬はダメ)だったこと、小さな子どもがおり手がかかったこと、経由地で一休みして帰国したかったことなどがあり、別送にしました。 ハンドリングの依頼がぬけている事に、出発直前に気づき、大事にならずに済みました。
 ひどい例では、夕方に到着し、一般貨物と一緒に一晩放置され、翌朝、やっと検疫所まで届けられたなどどいうこともあるそうですので、気をつけて下さいね。

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獣医で

健康であるか
人間と一緒ですよね。ショックに耐えられない心臓疾患や、呼吸器官などの既往病があった場合、飛行機輸送で思わぬ事態になるかもしれません。 幸い、トーマスは若く、元気でしたので、問題ありませんでした。

 神経質なコ、飼い主がそばにいないとダメなコ、そんなコたちには、精神安定剤を処方してもらうという方法があるそうです。 

 素人考えで、「飛行機に乗る前、睡眠薬を飲ませるっていうのはどうかな?」と聞いたのですが、「睡眠薬が切れ、目が覚めた時、あまりに環境が違うと、パニックになるので、勧められない」といわれました。パニックになると、ゲージのなかであばれて怪我をしたり、精神的に傷ついて、後に問題行動を起こすようになったりするそうです。

予防接種 
 
基本的に、毎年の狂犬病や、バルボウイルス等に対する混合ワクチンをきちんと接種していれば問題ないと思います。 接種記録をきちんととって置くと、それで、証明書を発行してもらえます。

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ケージ

・ サイズは、中でお座りした場合、頭がつかえない程度が適当と、獣医師に教えてもらいました。
トーマスは、ゲージには普段から慣れさせていました。 犬がダメな人が多いというアラブの土地柄、ゲージにいれて郊外へ散歩に出かける事が多かったため、幸か不幸か、ゲージ=お散歩=楽しいこと、というイメージを持ってくれたみたいです。

我慢しきれず、排泄した場合のことを考えて、底に敷くすのこを入れようかと相談したら、「飛行機の思わぬ揺れで、すのこがズレるかもしれないから、お勧めできない。古タオルを敷いて置く程度で十分」とこれも獣医師からアドバイスもらいました。 
 トーマスも、使い慣れたタオルを敷いてやりました。少しは安心して座れていたのではと思います。

えさ、水をゲージに入れるかですが、航空会社によっては、入れないようにとの指示があるかもしれません。トーマスは、シンガポール航空でしたが、とくに指示はありませんでした。 
 しかし、獣医師の指示で、飛行機酔い、排泄のことを考え、食事も乗る半日前に済ませ、水とトイレを登場手続き前に済ませるようにとのことでした。トーマスは、の隣町ドバイ(車で1時間半)からの便でしたので、ドバイまでの輸送、搭乗手続き、トイレ、水などの世話は、いつもお世話になっていた獣医さんの手配のもと、やってもらいました。

・ゲージの貸し出しも、航空会社によってはあるらしいです。 数が限られているようなので、予約が必要と思います。

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検疫予約

 必要書類

国によって変わってくるので、↓のサイトへ飛んでみてください。こちらへ問い合わせれば、係留期間、必要書類のこと、係留中のお世話を代行してくれる業者の連絡先をもらえると思います。

★農水省動物検疫所のページへリンク  (必要書類、各地の検疫所情報、質問フォームなど)
★成田税関のページへリンク  (ワシントン条約のことなど)

トーマスの場合の質問フォームのやり取りが残っていたので、紹介します。

トーマスより、(成田)動物検疫所へ
住所 = アブダビ市 UAE
氏名 = トーマスパパ
電話番号 = +971ー2ー×××××××
email = ××××@emirates.net.ae
動物・肉製品などの種類 = 犬・イングリシュコッカースパニエル
動物の年齢 = 1歳9ヶ月
出発地 = ドバイ(UAE) シンガポール経由
狂犬病予防注射接種月日 = 今年5月(日本到着の6ヶ月前)
質問の内容 = 11月5日の夕刻成田着、SQ12便(シンガポール発)で、我が家の犬を輸送
する予定です。貨物として届きますので、よろしくお願いいたします。
飼い主の私達は、数日遅れて到着する予定です。
注射証明、健康証明の準備のほか、費用のこと、貨物扱いにした場合の注意点など教
えてください。
動物検疫所からトーマスへ
メールを拝見いたしました。

犬をUAEから日本に輸入するためには、UAE政府機関により発行された健康証明書および狂犬病の予防注射証明書が必要となります。
事前に証明書を取得できたときは、こちらの方にFAXなどで送っていただければ、確認してお返事をいたします。

貨物で犬を連れてこられる場合には、事前に申請を行う必要があります。
詳しくは、成田支所の貨物部署の方までお問い合わせ下さい。

tel. +81-476-32-××××
fax. +81-476-32-××××

けい留期間中に費用に関してですが、検疫の終了の日に飼養管理業者の方に払っていただくこととなります。
犬の大きさによって若干値段が違うようですが、一日3000円前後と聞いております。

けい留期間は、書類が完備されていれば中14日間のけい留となりますので11月5日の到着であれば、11月20日の解放となります。
犬の引き取りには、成田空港の貨物地区にある動物検疫所まで取りに来て頂くこととなります。

ほかに質問などがございましたら、メールを送ってくださるか、貨物部署の方へお問い合せ下さい。

動物検疫所成田支所検疫第2課

・このメールのやり取りがあってから、貨物部署に電話を入れ、係留期間中お世話をしてくれる、K回漕店というところを紹介 してもらいました。

 K回漕店へ係留中の世話の予約の電話を早速いれましたが、電話でもとても感じがよく、安心してお預けくださいという感じが伝わってきて、安心しました。 数日遅かったら、ドックショーのワンコの予約で一杯だったそうで、「ほんとは、もう少し早めに連絡してもらえると助かる」というようなこともおっしゃってました。飛行機の便が決まる前でも、「とりあえず何日頃」と予約を入れておき、日にちが決定したら追って連絡するつもりくらいでいたほうが良かったのかも知れません。 

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 出発 

いよいよ出発です。 

トーマスの場合、出発が車で1時間半ほどかかる隣町のドバイ空港でしたので、お世話になった獣医さんの手配で輸送してもらうように手配しました。

・タグ、・ゲージ(床に古タオル、中に固定式の水容器) ・必要書類 を準備して、輸送してくれるドライバーに託しました。

出発前は、食事は半日前、これは我が家で済ませ、水と排泄は搭乗手続き前に、ドライバーさんが面倒をみてくれたそうです。

空港では、必要書類をカウンターで確認し、チェックイン。

荷物と一緒に、予約の航空機まで運ばれ、動物専用室に積まれ、出国します。

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 入国、検疫所へ 

飛行機が到着。動物たちも荷物と一緒に、バゲッジクレイムのところまで運ばれます。

ここで、家族が同行していれば、自分でピックアップし、検疫所まで申請にいきます。

トーマスのように、家族が同行でない場合、ハンドル会社に検疫所まで連れて行ってもらいます
ここの手配が抜けていると、夕方や夜到着の場合、翌朝までそのまま放置されてしまうこともあり得るそうなので、気をつけてあげたいですね。

検疫(係留)期間中の面会は自由だそうです。(電話1本入れてから行ったほうがいいと思います)

トーマス家の場合、トーマスの入国の数日後に、家族が到着しました。日本での家が決まっていなかった為、トーマスママと娘(当時1歳)は成田からそのまま実家へ移動。 トーマス父が、移動の疲れもなんのその、成田空港から少しはなれた検疫施設まで、トーマスの様子を見に行ってくれました。

係留中のお世話をしてくれていたのは、K回漕店。面会に連れ出してくれて、元気そうな様子をみて一安心。ひとしきり再会を喜び会ったとか。しかし、担当のお姉さんに連れられて犬舎に戻ってゆくトーマスの後ろ姿が、なんともいえず寂しそうだった…そうです。
「だんなさん、もう、しばらくのお別れですぜ」とでも言ってたかな。

このK回漕店、とっても感じがよかったそうです。係留期間中、トーマス父が「うちのトーマス元気ですかー?」と電話をいれると、「はい、元気ですよー。ご心配でしたら、何度でもお電話していいですよ」と言ってくださったそうです。

実家で新居が決まるのを待っていた 私と娘ですが、丁度成田検疫所の様子がテレビで紹介され、清潔そうで明るい室内、犬(や猫など)たちも意外とのびのびしている様子が見られ、ちょっと安心しました。

検疫体験者の友人の話ですが、期間中の面会は、「お迎えにきてくれた!」と喜ばせてしまい、それなのに、また戻らせるのは、かわいそうかも…との意見もありました。
うん、、、確かにそうですね。飛行機の貨物室で寂しい、不安な気持ちで輸送されて、検疫所へ。不安だらけのところへ、面会にきてもらうと、もう帰れると期待させてしまうでしょうね。 

でも、トーマスの場合別送でしたので日本に無事着いたかだけでも確認したくて、トーマス父に会いに行ってもらったんです。今から思えば、自分達の安心の為だったかもしれませんね。
こんな点からでも、一緒に飛行機に乗って、ご自分で検疫受付してもらうのをお勧めしたいです。

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検疫終了後

係留期間終了!お疲れ様トーマス!特に何もなく、無事14日間で出てくることが出来ました!

 お迎えに行ってあげたかったのですが、トーマス家はやっと住む場所(神奈川県内)が決まった所で、海外からの荷物も搬送されておらず、まだ一緒に住める状態ではありませんでした。それに、車もまだ購入していませんでしたし、成田までお迎えに行くのは大変だからと、赤帽さんへお願いしました。 犬の輸送ですから、電車には一緒に乗れませんし、レンタカーで往復も結構大変ですしね。(今はペットタクシーなんかも増えてきているので、犬が同乗できるその手の手段がみつかればいいですね。係留所に相談すると、紹介してくれると思います。)

赤帽のおじさんに運んでもらったトーマスくんには、新居近くの獣医さんで、家族と一緒に生活を始められる日を待ってもらうことになりました。イエローページなどで探し、実際に数件下見してトーマス父が決めておいたN動物病院に到着。2泊(だったかな)程しました。

 私と娘も、実家から新居に合流、海外から荷物も届き、生活がスタートです。トーマス父さんにお迎えに行ってもらい、歩いて片道10分あまりの獣医さんからトーマスが来ました。
UAEを出てから、航空機での移動、検疫・係留、後の獣医さんでのお泊りと、全部あわせてトーマスに会うのは約3週間ぶり。
「ただいまぁー」 とトーマス父が玄関をあけ、続いてちょっと戸惑いつつ玄関を入ってきたトーマス。
「おかえりートーマス!」 と呼ぶ私と娘のところへ、短いしっぽを振りながら、転がるように走りよってきた姿が今でも忘れられません。
「あ、ママじゃないですかぁ。会いたかったですよぉ」って言ってくれてたかなぁー。

 すこーし痩せたかなーとは思いましたが、元気そうでしたし、シャンプーもしてもらってフワフワ。ゲ-ジの中も綺麗でしたので、一安心。
「トーマス、頑張ったね。偉かったね。ここで一緒に暮らすんだよ」 と抱きしめました。トーマスが無事新居に到着して、改めて「トーマスがきて、これで皆やっと揃った」と思いました。

 新しいお家は、お隣が結構広い緑地公園でしたので、早速皆でお散歩に出かけました。
11月の日本、その公園は銀杏が見事で、黄色い葉っぱを踏みしめながら家族で歩いて
「あぁ、私達、日本に帰ったんだな。皆でここで暮らすんだな。」 と思いました。


 銀杏の綺麗な公園で ボク達同い年!

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 これから日本へ帰国(もしくは海外赴任)する皆さん、一緒に移動することを諦めないでくださいね! もし、里親に出すなどしたら、きっときっと、すごく後悔すると思います。手配は確かに大変で、費用も子供1人の航空機代くらいかかりますが、頑張って下さいね。

 実際住んで見なければわからない、楽しいことばかりではない海外生活。いつも無垢な目で見守ってくれていた相棒と、一緒の無事のご帰国(ご赴任)を、トーマス一家、心から応援します!

 トーマスママで何か役にたちそうなことがあれば、ご相談ください!(メ-ルは↓から)

6歳になったトーマスと娘 
輸送のときより、ちょっと狭くなちゃった。

検疫に関する新法のことはご存知ですか?こちら↓農水省動物検疫所のページ)をご覧下さい。
http://www.maff-aqs.go.jp/ryoko/newquarantine/newquarantine.htm 

検疫に関するよくある質問Q&Aのページ http://www.maff-aqs.go.jp/ryoko/qanda_f.htm

検疫所に関する問い合わせフォームのページ http://www.maff-aqs.go.jp/qa-ent.htm

 

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