ボビー・ダーリン(Bobby Darin 1936.3.14〜1973.10.20)

ロックン・ロール畑と思っていたダーリンにあまり興味を持ってはいませんでしが、ビルボードで1位になった「マック・ザ・ナイフ」を聴き、盛り上げていく歌い方が気に入り、その他の曲も聴くようになりました。特にアルバム「AT THE COPA」を聴いてからファンになりました。

ボビー・ダーリンは、50年代の終わりに、「スプリッシュ・スプラッシュ」のヒットを飛ばしてティーンのアイドルになります。「クイーン・オブ・ホップス」、「ドリーム・ラバー」とロック分野でのヒットが続き、ブルー・アイド・ソウルマンと呼ばれました。59年に「マック・ザ・ナイフ」のヒットにより新しい方向を目指します。ポップ・スタンダードの方向ですが、それは60年の「ビヨンド・ザ・シー」のヒットにより確かなものとなります。

60年代は、ロックの方はほとんどかえりみずに、ナイトクラブで大きな成功を収めていきます。また、映画にも出演を果たします。ヒットも「You Must Have a Beautiful Baby」、「Things」、「Lazy River」と続きます。さらに、「What'd I Say」のカバー、カントリーの「You're The Reason I'm Living」でもヒットを飛ばします。1966年にフォーク・ロックの「If I Were a Carpenter」をカバーし、これがトップ10入りの最後になりました。

70年代はじめは、ラスベガスで出演するかたわら、テレビ・ショーのホストをしていましたが、心臓病により、1973年10月に亡くなりました。死後、特にロックの分野で再評価されています。2004年にはケビン・ステイシー主演で伝記映画「ビヨンド・ザ・シー」が作られました。このDVDは、レンタル店でもおいてあるところがあると思います。

R&Bの要素も取り入れていましたが、ちょっとくずしたゆとりある歌い方を聴いていると、本当に早く亡くなってしまったのが残念です。9本ほど映画にも出演しており、女優のサンドラ・ディーと1961年に結婚しましたが、1967年には別れてしまっています。


SINGLES 
ATCO/WP   LP
録音日 1958年〜1962年

日本編集盤のヒット曲集です。ATCOレーベルにおけるヒット曲はこのアルバムで充分です。CDも発売されています。また、ポップスのファンばかりでなくジャズファンにも聞いてもらいたい内容です。「Mack the Knife」と「I've Found a New Baby」は、ソニー・ロリンズ(TS)の名演があります
曲目/PERSONNEL
1.Dream Lover
2.Splish Splash
3.Mack the Knife
4.Beyond the Sea
5.Queen of the Hop
6.Plain Jane
7.Clementine
8.Bill Bailey  
1.Things
2.What'd I Say
3.Somebody to Love
4.Lazy River
5.Baby Face
6.You Must Have Been a Beautiful Baby   7.Multiplication
8.I've Found a New Baby

THAT'S ALL                
ATCO /east west japan AMCY1223  CD
録音日 1958年(1959年リリース)

ダーリンの2枚目のアルバム。ここからシングルカットされた「Mack The Knife」や「Beyond the Sea」は大ヒットした。リチャード・ウェスが行った編曲の貢献も大きい。 バラードもとりあげ「Through a Long and Sleepless Night」や「Where is the One」を歌っています。「Softly as in a Morning Sunrise」などはダイナミックです。
曲目/PERSONNEL
1.Mack The Knife
2.Beyond the Sea
3.Through a Long and Sleepless Night
4.Softly as in a Morning Sunrise
5.She Needs Me
6.It Ain't Necessarily So   
1.I'll Remember April 
2.That's the Way Love is
3.Was There a Call For Me
4.Some of These Days
5.Where is the One
6.That's All 

DARIN AT THE COPA
ATCO 122/WP    LP
録音日 1960年

ニューヨークのナイトクラブ「コパカパーナ」でのライブ録音。ヒット曲連発の絶頂期ですが、まだ24歳です。オープニングの選曲がしゃれています。「Mack The Knife」が熱唱、「Dream Lover」は女性客に語りかけながらくつろいだ歌唱。「Alright, OK, You  Win」ではヴァイブの演奏を披露してくれます。一番のお薦め。
曲目/PERSONNEL
1.Medley (Swing Low Sweet Chariot, Lonesome Road) 
2.Some of These Days
3.Mack the Knife
4.Love for Sale
5.Clementine
6.You'd be So Nice to Come Home to  
7.Dream Lover 
1.Bill Bailey
2.I Have Dreamed
3.I Can't give you Anything but Love
4.Alright, O.k., You Win
5.Medley (By Myself,  When Your Lover Has Gone )
6.I Got a Woman
7.That's All

THIS IS DARIN
ATCO SD 115   LP
録音日 1960

リチャード・ウェスと一部バディ・ブレグマンの編曲。ヒット曲「Clementine 」は収録されていますが、曲によりアルトサックスやトロンボーンのソロが入るなど、ジャズヴォーカルの感じです。「Black Coffee」や「Pete Kelly's blues」の選曲が渋い。「Caravan 」や「Down With Love」など声を張り上げた爽快な歌唱です。   
曲目/PERSONNEL
1.CLEMENTINE
2.
HAVE YOU GOT ANY CATLES, BABY
3.
DON'T DREAM OF ANYBODY BUT ME
4.
MY GAL SAL
5.
BLACK COFFEE
6.
CARAVAN
1.GUYS AND DOLLS
2.
DOWN WITH LOVE
3.
PETE KELLY'S BLUES
4.
ALL NITE LONG
5.
THE GAL THAT GOT AWAY
6.
I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE

LOVE SWINGS
ATCO 33−134/YKCJ-203 CD
録音 1961/03/21〜23 

スタンダード集で、編曲はトリー・ジトーです。ビッグバンドの伴奏も含め威勢が良すぎる歌が続き、力を入れすぎでちょっと疲れます。後半はバラードが多くなり、「There is No Greater Love」や「Something to Remember You By」がいい雰囲気です。スイングするものでは「Just Friends」。
曲目/PERSONNEL
1.LONG AGO AND FAR AWAY
2.
I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS
3.
HOW ABOUT YOU
4.
THE MORE I SEE YOU
5.
IT HAD TO BE YOU
6.
THERE IS NO GREATER LOVE 
7.IN LOVE IN VAIN
8.
JUST FRIENDS
9.
SOMETHING TO REMEMBER YOU BY
10.
SKYLARK
11.
SPRING IS HERE
12.
I GUESS I'LL HAVE TO CHANGE MY PLAN

Oh! Look  at Me Now
Capitol /EMI  LP
録音日 1962

キャピトルでのでビューアルバムです。編曲・指揮はビリー・メイが担当し、全編スタンダートを入れています。私は、このアルバムで、「Oh! Look at Me Now 」がいい歌だと気づきました。全体に豪快にスィングしていますが、最後の「The Part's Over」は静かに閉じます。
曲目/PERSONNEL
1.All By Myself
2.My Buddy
3.There's a Rainbow
4.'Round My Shoulder  
5.Roses of Picardy  
6.You'll Never Know  
7.Blue Skies  
1.Always  
2.You Made Me Love You  
3.A Nightingale Sang in Berkeley Square  4.I'm Beginning to See the Light   
5.Oh! Look at Me Now  
6.The Part's Over

WINNERS                          
ATCO 167/WP   LP
録音日 1964年

ヒット曲のミロールは入っていますが、バックは、ボビー・スコット(ピアノ)のコンボが担当していて、ジャジーなダーリンを聴くことができます。「When Day is Done」とか、「What a Difference a Day Made」ではスローテンポで抒情的な歌いぶりです。「They All Laughed」では、スコット(P)も笑い声で歌に加わります。
 
曲目/PERSONNEL
1.Milord
2.Between the Devil and the Deep Blue Sea
3.Anything Goes
4.Do Nothin' Till You Hear From Me
5.Golden Earrings
6.When Day is Done 
1.I've Found a New Baby
2.What a Difference a Day Made
3.What Can I Say After I Say I'm Sorry
4.Hard Hearted Hannah
5.Easy Living
6.They All Laughed

Hello dolly to Goodbye Charlie
Capitol   T2194/Toshiba TOCJ5391  CD
録音日 1964年

当時の最新の映画主題歌をうたったものですが、今日ではよく知られる曲が多い。プレヴィン夫妻作の「Goodbye, Charlie」はちょっと珍しいかも。リチャード・ウェスのアレンジで、伴奏オケには、ピート・カンドリ、バド・シャンク、ルー・レヴィら西海岸のスターが入っています。アップテンポの曲が快調です。
 
曲目/PERSONNEL
1.Hello, Dolly!
2.Call Me Irresponsible 
3.The Days of Wine and Roses 
4.More
5.The End of Never
6.Charade 
7.Once in a Lifetime
8.Sunday in New York
9.Where Love Has Gone
10.Look at Me
11.Goodbye, Charlie 

アメリカのサイトを探すと、ダーリンに関した素晴らしいホームページがいくつもあります。日本では考えられないほど、人気がいまだあるということでしょう。うれしい限りです。また、CDも各種発売されています。

主なヒット曲(順位はビルボード誌の最高位) これだけ並ぶと壮観ですね。

タイトル

最高位

タイトル

最高位
スプリシュ・スプラッシュ 1958年 3位  恋の掛け算(ツイスト) 1961年 30位
クイーン・オブ・ザ・ホップ  1958年 9位 ホワッド・アイ・セイ 1962年 24位
やさしいジェーン 1959年 38位 初恋の並木路   1962年 3位
 ドリーム・ラヴァー   1959年 2位 ベイビー・フェイス 1962年 42位
マック・ザ・ナイフ 1959年 1位 可愛い子を見つけたよ 1962年 90位
BEYOND THE SEA 1960年 6位 You're the Reason I'm Living  1963年 3位
クレメンタイン 1960年 21位 18Yellow Roses 1963年 10位
ビル・ベイリー  1960年 19位 If I were a Carpenter  1966年 8位
サムバデイ・トゥ・ラブ   1960年 45位 ロング・ライン・ライダー   1969年 79位
レイジー・リヴァー   1961年 14位 ハッピー  1973年 67位
ビューティフル・ベイビー  1961年 5位      

しかも、彼の場合は自分で作詞作曲もしていたのですから驚きです。代表的な曲は、「ドリーム・ラヴァー」、「スプリッシュ・スプラッシュ」、「初恋の並木路(Things)」でしょうか。次に、それぞれカヴァーした主な人の名前を挙げておきます。

 ドリーム・ラヴァー
 ディオン、パリス・シスターズ、リック・ネルソン、ベン・E・キング、アン・マレーら枚挙にいとまがありません。本家がいいのは勿論ですが、パリス・シスターズのものはゆったりした感じで好みです。さすがに、ベン・E・キングの歌ったものは、ちょっとドスが効いていて、この曲のイメージと合いませんでした。

 スプリッシュ・スプラッシュ
 バーバラ・ストライザンド、コンウエイ・トゥッティ、シャ・ナ・ナ、フランキー・アヴァロン。

 初恋の並木路  
  ディーン・マーティン&ナンシー・シナトラ、ジェリー・リー・ルイス、アン・マレー。 

 


日本発売のEP  一応まとめてみました。他にキャピトル原盤があるのですが、またの機会に。
記号・発売年 ジャケット   曲  名 備 考
ATL-1016
1958/10
 − スプリッシュ・スプラッシュ
憂鬱なジュディー
ATL-1022
1959/02
 − クィーン・オブ・ザ・ホップ
失われし恋
ATL-1027
1959/04
 − やさしいジェーン
ワイル・アイム・ゴーン
ATL-1033
1959/07
 − ドリーム・ラバー
陽気なブルムース
ATL-1038
1959/10
 − 海の彼方
朝日のようにさわやかに
ATL-1043
1959/12
匕首マッキー (Mack The Knife)

氷雨降る朝 (Was There A Call For Me)
ATL-1052
1960/06
 − いとしのクレメンタイン
キャラバン
ATL-1056
1960/07
 − のっぽ物語 (Tall Story)
ブラック・コーヒー (Black Coffee)
ATL-1058
1960/09
 − ビル・ベイリー (Won't You Come Home Bill            Bailey)
君あるかぎり (I'll Be There)
ATL-1067
1961/04
 − 恋のてくだ (That's How It Went, All Right)
愛する人 (Somebody To Love)
ATL-1069
1961/06
オンボロ汽車ポッポ (Oo-Ee-Train)

レイジー・リバー (Lazy River)
ATL-1074
1961/10
九月になれば (Theme From "Come Septermber")

ネイチャー・ボーイ (Nature Boy)
ATL-1079
ビューティフル・ベビー
なみだの夜明け
JET-1020
1961/01 で発売?
ATL-1084 恋の掛算
恋にダウン
JET-1056
1962/04 で発売?
ATL-1089 ホワット・アイ・セイ パート1
ホワット・アイ・セイ パート2
JET-1103
1962/07 で発売?
ATL-1101 さびた手錠
初恋の並木道
JET-1151
1962/11 で発売?
ATL-1102 ベビー・フェイス
すぎし日の恋
JET-1179
1963/02 で発売?
ATL-1106 匕首マッキー
九月になれば
JET-1211で発売?
1963/05
JET-1211
1963/05
匕首マッキー  (Mack The Knife)

九月になれば (Come September)
JET-1426
1964/09
 − ミロール (Milord)
黄金のイヤリング (Golden Earring)
JET-1534
1965/07
 − いつでも君と (I'll Be There)
涙の夜明け (Sorrow Tomorrow)
JET-1727
1966/02
 − この小さな願 (If I Were A Carpenter)
雨は降る (Rainin')
7P 270 電話にご用心

トルー・トルー・ラヴ
SJET-23
1962/08
ホワッド・アイ・セイ
ザ・ライト・タイム
ハレルヤ・アイ・ラブ・ハー・ソー
SJET-39
1963/04
 − 初恋の並木道
さびた手錠
おんぼろ汽車ポッポ
匕首マッキー
SJET-70
1963/07
 − いとしのクレメンタイン
海の彼方に
君あるかぎり
すぎし日の恋
SJET-100
1963/09
 − 九月になれば
ネイチャー・ボーイ
なみだの夜明け
君をもとめて
  
サンドラ・ディーの歌
一時期ボビー・ダーリンの夫人だったサンドラ・ディーも歌を吹き込んでいます。Dear Johnny, When I fall in Love, Do it While You're Youngが入ったLPが手元にありました。