<ミネラル水>19品からアルデヒド類 水質基準に甘さ

横浜市衛生研究所が、国内で販売されているミネラルウオーターの一部から、化学物質のホルムアルデヒドやアセトアルデヒドを検出していたことが分かった。同市の水道水の実測値と比べ、80倍以上の製品もあった。ミネラルウオーターの水質は食品衛生法に基づく基準があるが、水道水に比べ基準項目が少ない。厚生労働省は、昨秋から、ミネラルウオーターの新水質基準の策定を始めている。しかし、アルデヒド類の扱いは未定としている。
 
  調査したのは、横浜市内で販売されているボトル入りのミネラルウオーター30品。うち14品が米、仏、カナダなどからの輸入品、16品が10道県で採水された国産品。同研究所が開発した分析法でホルムアルデヒド、アセトアルデヒドを調べた。
 その結果、輸入品5品、国産品14品の計19品からアルデヒド類が検出され、うち17品にはホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの両方が含まれていた。
 
  ホルムアルデヒドの最高濃度は国産の1品の1リットル当たり59マイクログラム。アセトアルデヒドは米国産の同260マイクログラム。いずれも同市の水道水の実測値(ホルムアルデヒド13マイクログラム、アセトアルデヒド3.1マイクログラム)を上回った。
 
  日本ではミネラルウオーターは清涼飲料水に分類され、食品衛生法で規格基準が定められているが、アルデヒド類の基準はない。一方、水道水には水質基準を補う監視項目としてホルムアルデヒド(ホルマリン)があり、指針値(これを超えないように監視する)は1リットル当たり80マイクログラムとなっている。
 
  混入の原因は、水源か製造の過程が考えられるが、同研究所は「はっきりしない」としている。容器の材質との関連性は認められなかった。
 ホルムアルデヒドは疫学調査で発がん性が確認されており、シックハウス症候群や化学物質過敏症の原因物質とされる。アセトアルデヒドは動物実験で発がん性が確認されている。 【大島秀利、奥野敦史】

※化学物質の毒性に詳しい小野寺祐夫・東京理科大助教授(環境科学)の話
 今回のデータでは、最も高濃度の製品でも人体への影響はない。しかし現在、国内ではミネラルウオーター中のアルデヒド類を検査する体制がなく、より高濃度の製品があるかもしれないし、それを飲み続けた時の影響は予測できない。早急に基準を決め、検査体制を作るべきだ。

※国内約380社のミネラルウオーターメーカーのうち53社が加盟する日本ミネラルウォーター協会の話
 具体的な製品名が分からないので、コメント出来ない。ただ、協会の加盟社には、現行の水道水の水質基準とほぼ同じ内容の自主的管理基準を課している。

※厚労省食品保健部基準課の話
 初めて聞いた話なので、詳しいコメントはできない。ただ、ミネラルウオーターは、元々きれいな水源の水という前提の商品で、国際的な基準に合わせて水道水よりは水質項目が少なく設定されていた。現在、改定中で、今夏以降、新基準が作られる。アルデヒド類の扱いは、未定だ。(毎日新聞)