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シャツは、「江戸時代」最末期〜「明治時代」初頭の頃に日本へもたらされた。当時の日本人の一般的な服装は着物であったが、「文明開化」の名の下に洋装の導入が進み、シャツの着用も行われるようになった。ただし、民衆の一般的な服装はやはり和装であり、シャツ等の洋装を行う者は「キザ」「西洋かぶれ」というネガティブなイメージで見られていたようである。(「夏目漱石」の『坊っちゃん』にも嫌味な登場人物として「赤シャツ」が描かれている。)
その後、都市部では洋装が普及し、シャツの着用も一般的となっていったが、農村部においては太平洋戦争期頃まで和装が普通であり、シャツはあまり普及していなかった。戦後は日本文化のアメリカ化が進み、農村部へもシャツを始めとする洋装が広がっていった。
日本における礼儀正しいシャツの着用方法は、裾(すそ)をズボンの中に入れることとされている。裾をズボンの外に出すことは、元来下着であったため、カジュアルの場であっても非常にみっともないことと長らく考えられてきた。1980年代後期の頃から、カジュアルシーンにおいて、裾を外に出す着用形式が広まっていき、1990年代に入ると、カジュアルシャツ・ポロシャツやボタンダウンシャツ等の裾を外出しすることは一般的となり、特にTシャツの裾をズボンの中に入れる形式はほぼ絶滅するまでに至った。しかし、2000年代には、股上の浅いパンツが増えたためか、また中に入れる形式がよく見られている。
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