女性化乳房症とは?

・男性の乳腺の片方あるいは両方が女性の乳房のように発育、肥大
 したもの。
・原因男性ホルモン(アンドロゲン)女性ホルモン(エストロゲン)
 に比べて相対的に減少しているホルモン環境の変化が大きく関与して
 いるといわれている。
・男性で乳頭直下のしこりと疼痛で外来を訪れる患者さんの多くは
 女性化乳房症のことが多い。
高齢の女性化乳房症で大事なのは男性乳癌との鑑別である。

 症状

・男性の乳頭、乳輪直下に、片方あるいは両方に腫瘤(しこり)を触れ疼痛(自発痛、圧痛)を伴なう事が多いです
・しこりは乳頭を中心として限局性で円盤状で弾性硬のものから、びまん性で弾性軟のものまである。中には成熟女性の乳房によく似たものまである。

原因と治療

1)特発性乳腺肥大
 全く原因のない女性化乳房症
 実は最も頻度が多い
 20歳前後の男性に多い。
 治療は疼痛の激しい以外は経過観察
 疼痛の激しい場合内分泌療法として抗エストロゲン剤を週に一度
 筋肉注射するとたいていの場合は2〜3週間で痛みが消失します

2)生理的乳腺肥大
 思春期性乳腺肥大老人性乳腺肥大がある。
 10歳代60歳代に発症のピークがある
 通常は半年から一年で自然治癒するが、老人性乳腺肥大の場合は
 男性乳癌と
の鑑別が大事

3)その他の病気が原因のもの
 肝疾患(肝炎、肝癌、肝硬変)に合併する事が多い。
 慢性肺疾患、腎疾患、糖尿病に合併する事もある
 治療は原疾患の治療を優先させる。

4)薬剤が原因のもの
 各種ホルモン剤をはじめ、降圧剤、強心剤(ジキタリス)、
 抗アルドステロン剤などが原因になる事がある。
 治療は原因と思われる薬剤の中止

5)内分泌疾患に合併するもの
 睾丸の腫瘍や下垂体、副腎腫瘍、甲状腺機能亢進症、ホルモン産生腫瘍
 に合併する事がある。
 治療は原疾患の治療を優先させる

6)性分化異常に伴なうもの
 大変稀であるがKlinefelter症候群などの先天性異常の場合に合併する事
 もある。