リタリンとは

リタリンとは、塩酸メチルフェニデート(日本チバガイギーーノバルティス)の商品名で、向精神薬です。

中枢神経興奮剤として主にナルコレプシーの患者さんに処方されますが、日本ではうつ病への適用が認められていました。(うつへの適用が認められていたのは世界中で日本だけでした)

作用としては、覚せい剤とカフェインの中間とされていますが,覚せい剤類似物質なので、覚せい剤と同じような副作用があります。

服用すると、覚醒、気分高揚、意欲増進のほかに多幸感、万能感、爽快感などが得られますが、次第に同じ量では効果が得られなくなり(耐性が生じるといいます)、服用量が増え、乱用につながります。

(乱用とは : 薬の本来の使用目的に反し、社会規範から逸脱した目的や方法で薬物を使用すること)

また、この薬の効果が切れたときに現れる、疲労、脱力、不快感、抑うつ気分など(反跳症状といいます)によっても、繰り返し使用したくなり、どんどん量が増え、依存症におちいっていきます。

長期間の服用により幻聴、幻視や、被害妄想、追跡妄想、嫉妬妄想など、いわゆる覚せい剤精神病と同じような症状があらわれ、疑い深い、怒りっぽい、衝動的、無気力、などの性格変化があとにのこります。

そして依存からの回復後も、少量の薬の使用でも同じような症状が現れる(逆耐性現象)や、使用中止後、疲労、ストレス、アルコール摂取などがきっかけで症状が再燃するフラッシュバック現象などがおきます。

製薬会社は、かなり以前から、適正使用のお願いで、薬物依存を生じるおそれがある、として不正使用に対する注意と、うつ病に処方する場合の注意を出しています。

(副作用や後遺症の出方には個人差があり、すべての人に同じように出るわけではありません)

1990年代後半から、インターネットの普及により、安易な乱用の情報がネット上に広がり、リタリンについての知識のみならず、違法な入手方法や売買などの情報も書き込まれ、さらに簡単に処方してくれる医療機関の情報、詐病の仕方などあらゆる情報が書き込まれるようになりました。

その結果リタリン依存者が爆発的に増え、簡単に処方してくれる問題医療機関としてネット上で有名だった東京クリニックや京成江戸川クリニックに東京都と保健所が立ち入り調査に入りました。

厚生労働省は10月、うつへの適用を削除することを了承。同時にリタリン及びADHD治療薬コンサータに厳しい流通規制をしきました。

現在はリタリンの適応症はナルコレプシーのみとなっています。