ステップファミリーを応援すること

 

ステップファミリーとは、簡単に言うと「再婚家族」だ。
従来ママハハ・ママチチと言われた再婚家庭とちがうのは、
離婚と再婚によってカップルの関係は壊れても、 親子関係は壊さないために、子供を中心に家族が無限に広がって行くことだ。
ひと昔前の再婚は、その前に存在していた家庭を「ないこと」にして新たな再婚家庭 を作っていたのだ。

アメリカのステップファミリーの最前線は、そうではなく 前の家庭との関係は断ち切らないのだ。何人もの父親や母親の間を行き来する子供。何人も子供を抱え関係を築こうと模索する親。アメリカのステップファミリーは こうした ネットワーク家族の中にある。 夫婦の二組の一組が離婚し、その70%が3年以内に再婚するアメリカ。 18歳以下の子供の実に40%はこうしたステップファミリーの中で暮している。
さらに21世紀にはステップファミリーが家族の主流になると見られている。

さて日本でも、離婚率の上昇とともに、こうした子連れ再婚に伴うネットワークは急速に広まりつつある。   
日本の離婚率は80年代後半のバブルの時期一旦減少するが、その後90年代に入って再び急増した。1999年の日本の離婚件数は過去最高の25万538組。
子供の独立をきっかけに妻が夫に“三行半”をつきつけるいわゆる「熟年離婚」に加え、
結婚5年未満で幼児を抱えながら離婚するケースも目だって増えている。
離婚や再婚、血の繋がらない子供を抱えるステップファミリーが取り上げられるように なった。結婚しない若者の急増(晩婚化)、それに伴う少子化が叫ばれる一 方で、 これまで余り取り上げられることがなかった再婚家族という新たな家族の形が確実に日本でも増え続けているのだ。

アメリカより〜ステップファミリー支援団体SAAの提言より
継母・継父という言葉をやめよう。

離婚率が上昇した結果 、再婚家庭も増え、アメリカでは多くのステップファミリーを生み出しました。
ステップファミリーの人たちが日常でぶつかる困難とは何か、彼らに役に立つことは何かを考え始めました。そして、すぐにわかったことは、同じような境遇にいる他の家族との交流と情報を得ることが大切だということでした。私たちとカリフォルニアにいたもう一組のステップファミリーが一緒になって、ステップファミリー事情に興味を持つ人たちのためのミーティングを始めました。そして、ゆっくりとですが、いくつかの家族がカリフォルニア州内の異なる町や市でミーティングを持つようになりました。ステップファミリーに生活する大人と子どもたちが解決してゆかなければならない状況を、相談を受けているカウンセラーたちに理解してもらうための本も書きました。この本は、カウンセラーや福祉に携わる人達だけでなく、多くのステップファミリーの人たちにも読まれました。その後、次第にアメリカ中に この活動が知られるようになり、全国的な組織を作ることを決めました。そして、1979年12月1日にSAAが誕生したのです!

日本のステップファミリーに情報を提供することが大きく成功することを祈っています。私たちは自分の体験から、そして子供を持ちながら再婚した家族と出会い、彼らの失敗と成功を分かち合うことによって、多くのことを学んで来ました。

日本の皆さんへのメッセージとして、私たちが重要だと考えている7つの提案を皆さんと分かち合いたいと思います。
1. 通常の家族と同様に、ステップファミリーであっても、うまくやっている家庭やうまくやっていない家庭は存在します。また、ステップファミリーのカップルの多くが、他のステップファミリーをサポートするためには、情報と教育が大変重要な要素だと言っています。
2. 子どもを伴った再婚家庭の生活は、通常の結婚と比較して、より多くの人々が関与することになることから、関係がより複雑になり、家族が一段落するまでにもより多くの時間が必要となります。子どもが小さいとその時間は短くなりますが、それでも2?3年はかかることがあります。
多くのステップファミリーが、「最初の2年間はとても混乱しイライラすることが多い」と言います。忍耐を持ちましょう。常に家族のことばかりを考えているようにならないように、何か楽しむことを見つけましょう。そして、家族のひとりひとりに、変化と新しいバランスが生まれ、すべてが落ち着くまで、それぞれのペース、個人の時間を大切にしましょう。
3. 新しい家族のひとりひとりが新しい関係を作るまでには、時間と努力、それに加えて、面白いことや楽しいことを一緒に過ごしたという新たな歴史が必要です。共に楽しい一時を過ごした経験を持つまで、大人にも子どもにも、お互いを思いやる等ということを期待するのはやめましょう。
4. 人間関係は、二人きりでいる時により早く進展し、また、その関係が重要なものとして継続します。親は自分の子ども(実子)たちだけと過ごす時間が必要ですし、パートナーの子どもたちそれぞれが楽しむことを見つけ、彼らと特別な時間を共有するように心がけることも大切です。もちろん、自分たちパートナー同士の関係も大切にすることを忘れてはなりません。
5. それぞれが異なる家庭の体験と物事の進め方を持ち寄ることになるので、以前にしたことや、新しい状況の中で何を感じているかなどを、みんなで一緒に話し合うことがお互いを知る上で更に助けとなります。「新しい家族の中でも、以前と同じように続けたいものは何か」、また、新しいルールなどをみんなで見つけます。例えば、家庭内での必要な決めごと(家事の役割分担、宿題、習い事、テレビの時間)、食事(食べ物の好み、買い物、食事の用意、後片付け)、レクリエーション(お出かけ旅行)、お祝いごと(休日、誕生日)などです。
物事をどう行うかを決めて、それぞれが何を求めているかを知ることが、この新しいグループの一員である実感を持たせる助けとなります。以前からのものでこれからも行いたいものは すべて続け、新しい家族の中での新しいやり方もスタートさせましょう。
6. 親は双方の子どものしつけについては緩やかに変化させていく必要があります。子どもがとても幼くない限り、義理の親は本当の親をサポートし、新しい親の役割をゆっくりと始めて行く必要があります。子どものニーズに二人で一緒に向かって行けるよう、パートナー同士も良い夫婦としての関係をしっかりと作る必要があります。通常の結婚であれば、子どもが出来る前に、夫婦はお互いを思いやり、二人の関係を確固たるものにする時間があったでしょう。ステップファミリーでは、最初から子どもが存在するため、これがより困難になります。そして、子どもが安心感を持てるようになるためには、パートナー同士がお互いを思いやり、ともに直面していくことが必要です。どちらにせよ、将来、子どもは巣立って行き、あとに残るのは、パートナー同士の関係だけなのですから。
7. ほとんどの子どもは両親が好きです。ですから、離婚後に、両親がけんかを続けて子どもにどちらの味方をするかを選ばせるような関係より、協力関係にある方がどれだけ大きな助けとなることでしょう。協力関係は、本人にとっても助けとなります。なぜなら、常に心配や怒りを感じていることは、それだけでも気持ちのよいものではないからです。

→日本のステップファミリーサポート、SAJのホームページ


再婚に関する偏見と作り話

【作り話1】 継母は意地悪である
これは、子どものころに誰もが聞く童話に基づいた作り話です。このような童話は、継母は親切でもやさしくも公平でもないように描いていますから、自分自身が継母となったときにその立場に困るかもしれません。自分たちはいい人間だし、よい親になろう、ベストを尽くそうと思っているのに、世間は継母に対して違う考えを持っているようなのです。
この継母の立場に関する否定的な見方は、とても個人的な面で私たちに影響を与えるので、私たちは継子を育てるのに非常に人目を気にするようになるかもしれません。調査では、継母はステップファミリーの中で一番難しい立場におかれることがわかっています。(でももしあなたが継母なら、もうこんなことはわかっていますよね

【作り話2】 血がつながっていないと家族の情は生まれない
マスメディアでさかんに義父による虐待事件が報道されています。当然それは絶対あってはならぬことですが、実母、実父による虐待もあるわけで、「血がつながっていないから」「母親がふしだらだから」という話に結び付けがちなメディア報道は”ちょっと違うな”と思うときもあります。血がつながっている、いないでなく、今子どもを育てにくい環境にあることをもっとわかってほしいと思います。

参考資料:「ステップファミリーに関するアンケート調査」
http://www.meijigakuin.ac.jp/~stepfam/result/nozawa.html

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